2021/12/06
「オレが言わないと、やらないから」
と思っている人は多いはず。特に管理職の方、経営者の方は。
でもそれって、実は社員さんの自主性を殺していると思います。
できていない事を、先回りして伝えてしまう。
できていないから、ついつい声をかけてしまう。
全て管理者が指示を出す必要がありますか?
「自主性」を求めるのであれば、時には突き放すことも大切。
それでないと、いつまでたっても
できない理由が
「〇〇が言わなかったから」「△△がいなかったから」と
主語が管理者であり、経営者になってしまいます。
いつまでたっても、そのままでいいでしょうか?
そんなことない!
と思っている方へ。
弊社お客様で実は実験をしました。
社内一斉作業の時。
それまでは社長も一緒に参加し、前日も当日ももちろん
「明日は〇〇活動です」と社長自らアナウンスしていました。
そしてもちろん、活動にも一緒に参加していました。
俺がここにいることはおかしい、自主的に動いてほしいと言いながら。
そして11月の一斉作業。本当は現場を使う人達が主体的に動くべき作業。
それまでも同じようにアナウンスしていた社長は
いつものようにアナウンスするつもりでした。
ただ今回いつもと違うのは、弊社が主催する勉強会で
「11月の作業は、皆さんが主体となって◇◇の作業をしてください」
とアナウンスしていました。
そのため、
「今回は社長がアナウンスすることはやめましょう!できたら当日いないでください」
それは社内にいると、結局作業する時に社長がいたら社長に指示を仰ぎ、社員主体では動かないことが分かっているから。
「いなくて、何もしていなかったら、
なぜ主体的に動けないか?思い込みなのか?それともやる気がないのか?やりたくないのか?きちんとした理由がわかりますよ。
社長が主語の理由だった場合、それが違うとわかってもらうまではは自主性はいつまでたっても生まれませんよ」と。
納得いただくまで数時間を要しましたが、納得され実際の作業日は外出されていました。
で、結果。
な~んにも作業はされず。翌日も報告もない。
「なぜやらなかったの?」
「社長がいなかったから。社長がいうべきことでしょ?出かけるなら、いないならいっていかなきゃいけない。」
の答え。
これでは自主性は生まれないので、時には厳しい事も伝え
理解していただくまでぶつからせます。初めはお互い言い合い。
外野としてみていて「子供と一緒だな笑」と思ってしまった。
でも、話をしていくと、主語が「自分たちが」に変わってきます。
そこを気づいてもらうのは、根気も必要ですが「自分たち事」にならないと何も変わりません。
「社長が」から「自分たちが」になった時、「良く気づいたね!」ってきちんとほめてあげる。
そこまでになるまでは、フォローが必要です。もちろん自主性を求めるならば、時には覚悟と我慢も必要です。
一斉作業をしなかったのは、一人が悪いわけではない。
一斉作業をしなかった全員が悪い。
ものづくりコーディネーターとしては、そこをちょっとずつ教えつつ、一緒に伴走しています。
最初から100点は取れない。ダメだったら、直せばいい。
少しずつ試行錯誤しながら100点に近づけたら、それでいい。
そこを根気よく待つ忍耐。
これが一番大変なことですよね。
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